この砂粒を縦に積み上げる徒労を、「たったひとつの冴えたやり方」と信じて止まない熱意が、人生を迷路遊びにする。──とはいうものの、密室殺人だの鉄壁のアリバイだの、神への長い道だのに一喜一憂してきた俺たちに、なぜ彼らを笑えようか。近場の古本屋に久々にいくと大きめの古本屋で端から本になぞの端末を当てピコピコンピコーンて点滅させて相場を確認してる男性を久々に見た。1時間弱自分は居たけど彼は一棚終わらずピコピコやってた。彼の速度では砂丘でオパールを探すレベルだが店員も放置、セドリ向きな本は店頭に置いてないからだ
— 裏庭映画保存会 (@uraniwamoviecom) November 6, 2021
根っこは皆同じ、ほんの僅かな優越感への飢えだ。
誰しも「俺はアンタより遥かにCooolだぜ」と含み笑いをせずには生きていられない。
針小棒大なる遠近感の錯覚、そして隣人嘲笑の避けがたい希求──凡人の魂に巣食う、ささやかな自己肯定のマリアージュが、ひとの世を地獄にしている。