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トークライブ「Live Wire」Inside

Live Wireは観客と出演者が対話することで成立するトークライブです。目の前で生の言葉でタイムラインが刻まれていく“リアル版SNS”。 あなたが参加すればもっと面白くなる! Week Day 19:30〜 USTREAMでも中継 オフィシャルHP http://www.go-livewire.com

2011年05月

19 5月

青山ブックセンター「杉江松恋の◯◯な話」を覗かせてもらいました

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昨日は六本木青山ブックセンター、Live Wireの本関係のナビゲーターをお願いしている、杉江松恋さんのトークイベントに顔を出させていただきました。早川書房から発売されたばかりのドン・ウィンズロウ 「サトリ」をテーマにしたトークで、ゲストは訳者の黒原敏行さん。

ホントは水曜19時なので、行ける訳がない時間帯なのだけれど、今月はGWのおかげでブッキングが全くうまくいかず穴だらけなので、怪我の功名で参戦実現。

自分がイベント主催をやりだすと、他所でのイベントのやり方も気になるところ。
ABCでは書店ドンづきの広めのスペースに椅子を置いての開催。多分普段は平台とかが置いてあるんでしょうね。

ちょっと遅刻して行ったのだけれど、満席で立ち見の出る盛況。
ちょうどお料理本とかが置いてるコーナーだったので、“トークショー? まったくご縁がありませんの、ごめんあそあせ〜”みたいな六本木マダームが、出演者にお尻を向けて本をお探しになってたりもするのがシュールでもあり、楽しくもある(笑)。

丸テーブル二つを置いて、右手に黒原さん、左手に杉江さん。奥の棚にポスターを貼って、それだけの舞台なのだけれど、落ち着いた色のテーブルクロ スを掛けて、関連本を並べるだけで、かなりいい感じの舞台設定。

この辺、上手に空間づくりをされているなあという印象。
さすがに書店トークショーの老舗ですな。

お話は途中から聞いても楽しいもので、今回トレヴェニアンの名作を書き継いだウィンズロウとの文体の違い(ウィンズロウはトレヴェニアンの文体を模写する方向では書かなかったが、黒原さんは訳するにあたって、前作の菊池光さんの文体を受け継ぐかどうかを悩んだ)の話、原作にあった小さなエピソードを膨らませて、前日譚に仕立てたウィンズロウの原作への読みの深さ、思い入れの強さ、など、結構コアで興味深い話が聞けて楽しかった。

最初は「ウィンズロウ酒場」の参考に、みたいな思いもあったんですが、今回は作品オリエンテッドな話だったので、まあちょっとまたアプローチが違うかと。あくまでこちらは、生の書 評・あるいは訳者、作者あとがき、文庫解説の立体版って感じで。

一方、我々の「ミステリ酒場」シリーズはもっと包括的なファンミーティングで、読み物系で例 えるなら「作家研究読本」的な意味合いが濃くなるかも。その辺が、書店系の作品ショットのトークイベントとの住み分けポイントになるのかもしれない(ので、ちょっと安心した部分もある(笑))。

いみじくもその本質をズバリ射ぬいたのはやはり杉江さんでして、その後の打ち上げの席(に図々しく潜り込ませていただきました(笑))で、「ミステリ酒場はね、読み手としてその作家に耽溺した愛情の持ち主で、その幸福感を周囲に発散できる人が軸になってないとダメで。一方で分析的な視点で作家をちゃんと見れる人と、この両方の組み合わせが揃ったときに初めてやれるイベント。例えばエルロイ酒場であれば◯◯◯さんなんかが前者」。

この◯◯◯の名前が出た途端、一同「ほー」と感心の嘆息を漏らしたほど絶妙のチョイス。
このキャスティングが実現したら、ちょっと読書会騒然ですね(笑)
まだ出来るかどうか分かんないから、名前を伏せますが。


その他LW周辺で上がった話題はというと

・LiveWireの現地での開催をパックで、地方在住作家に会いに行こうツアー

・Twitterの#mysterysakabaで上がってた議案
  ミステリ酒場Tシャツ制作
  おっぱい好き全人類垂涎のハイアセン酒場@Hooter'sの実現性

・某被災ホラー作家のLiveWire出演案
 
 などなど

そして、モダン化推進真っ最中のミステリマガジン編集長Kさんもいらっしゃったので、コラボプランもしっかり一本話し合いました。これもかなり素敵なプランなので、実現の折には是非ご来場を。

いや、いい企画会議(じゃないだろ!(笑))でした。
しっかし飲むときの杉江さんのビールタンクぶりには驚嘆。人の倍のペースで飲んでるからね(笑)
14 5月

13日の金曜日「スティーブン・キング酒場」はいかにして地獄(Hell Good)な様相を呈したか?

All The King's Men
 All The King's Men (Under The Dome)…前列はなんとなく左右対称風(キューブリック版「シャイニング」の双子の霊x2?)


 いやあ、楽しかったなぁ…「スティーブン・キング酒場」。

 Live Wireも始まって一ヶ月、楽しさ的には今回がトップなんじゃないだろうか…。最初は、僕が30年来のキング読者だからってだけの感想かとも思ったんですが、全くキング経験皆無のスタッフIくんも、マイクボーイのKくんも、終演後、揃って満面の笑みを浮かべて楽しかったなんて言ってましたから。
 
 好きで好きで仕方がないものを語るとき趣味人が発するオーラって、何の事を言ってるかさっぱりわからないド素人にすら、その充実感を伝染させる力があるんだな、と。なんか旨いものの事を上手に語られると、それ食べたことなくても食欲刺激されるでしょ? そんな感じ。

 とにかく登壇者皆さんが放つ“キング愛”のオーラは、ケタ違いでしたからね。

 例えば、オープニングタイトルで、ワタクシみたいな半可通は、白石さんの紹介に

 1959年生、東京都出身。翻訳家。早稲田大学第一文学部卒業。早川書房に勤務後、翻訳家として独立。ジョン・グリシャム、ネルソン・デミルなどを手がける。キング作品の翻訳は「ローズマダー」「グリーンマイル」「アトランティスのこころ」「ドリームキャッチャー」「骨の袋」「回想のビュイック8」「セル」「リーシーの物語」「悪霊の島」など近年の代表作をほぼ網羅し、今回の「アンダー・ザ・ドーム」が長編担当10作目となる。(「ライディング・ザ・ブレット」を含めれば11作目)

 なんて書くわけですよ。ズラズラ作品名並べて、ドヤ顔して。
 でも、こんな知識はネット検索を頑張れば、誰にでもなんとかなる。

 ところが、“文藝春秋の狂えるキング編集者”永嶋俊一郎氏なんかは、さらっと『あれ?「コロラド・キッド」は?』と来る(笑)。ーー新潮文庫の「ダークタワー」シリーズ全巻集めた人だけが貰えたという超珍品ですよ、これ。ましてそれが白石さんの訳だなんて、よっぽどのマニアでもない限り気がつかない話。でも、そんなトリビアを当たり前のように把握してて。

 この境地まで達しないと、他人に幸福を振りまくほどのレベルには達しないのです(笑)。

 実際トークでも、彼の博覧強記ぶりは凄くて、誰がどの作品を語っても、立て板に水で作品のハイライトシーンがこぼれでてくる。聞けば小学生時代に「シャイニング」でキング作品の洗礼を受け、高校時代に「ミザリー」を原書で読破するような少年だったとのこと。末恐ろしい…というか恐ろしい子がそのまま順調に王道を歩んだというか(笑)。
 その風貌といい、ワタクシは、彼に、新作「アンダー・ザ・ドーム」で活躍する、天才ハッカー小学生“スケアクロウ・ジョー”を重ねあわせて見てしまいましたね。(この日の一張羅としてハードコア・チョコレート謹製の「Redrum」Tシャツを着用してくるセンスといい、見事なネットワークを発揮して奇跡のラインナップを実現した手腕といい、本日のMVPは間違えなくこの人でしょう。)

 そういえば、永嶋さんだけでなく、この日の登壇者の皆さんには、どこかしら「アンダー・ザ・ドーム」の登場人物を彷彿とさせる部分があって、それも面白かったですね。

 あのシュールで深淵な作風とは裏腹に、親しみやすいラフな語り口で作品の隠された意図を解き明かす藤田新策さんには、愛すべき酔っ払いの知恵者“スロッピー・サム”の面影があったし、白石朗さんのジェントルな佇まいはサーストン・マーシャル教授(イベント後のファンとの撮影会での女性支持率の高さも、まさに(笑))、ふらっと客席から登場してくださったMr.モダンホラー風間賢二さんの、ちょっとシニカルでダンディな空気感は、ロメオ・バーピー氏かなぁとか、滝本さんもバーピー系入ってるけど、どっしりした存在感はむしろパーキンス署長? いや、かれこそサーストン教授でも? みたい感じで、どんどん妄想が広がる(笑)。

 読んだ人にしか通じない話かもしれないけれど、きっとそんなあてハメごっこがしたくなるぐらい、今回もキングの描き出した人々はみな個性的で、かつリアルな存在だったからだろうな、と思います。読めばきっと、沢山の知人たちをこの物語のなかに見つけることができるんじゃないでしょうか?

  あ、杉江さん? 
  もちろん町の狂える支配者、ビッグ・ジム・レニーでしょ?(笑)
 (また、オチに使ってしまいました、ごめんなさい)

 いずれにせよ、端から端までみしみしアンコの詰まった鯛焼きみたいな、最高のイベントでした。
 (中身に関しては、これからUSTをご覧になる方のお楽しみなんで、書かずに置きます。)

 本編UST放映の終わった後も、白石さん提供のキングお宝本を賭けたジャンケン大会はあるわ(ね、だから現場来なきゃダメなんですよ(笑))、キング御大の関わったとある超マル秘ビデオは流れるわ、それ見ながら我々はもう次の“酒場シリーズ”の悪だくみを始めるわ(笑)。ホント、アンコがこぼれまくって、大変でした。

 次もやりますからね、楽しみにしててください“ミステリー酒場”シリーズ。
 多分、次は8月。
 また文春の“スケアクロウ・ジョー”永嶋氏大活躍の回になると思われます(笑)
 …と書けば、もう、誰の“酒場”になるかはおわかりですね?

 “暗黒小説界のドストエフスキー”ジェイムズ・エルロイが、最新作「アンダーグラウンドUSA」(仮)をひっさげて、Live Wireに降臨します。

 乞うご期待。



※このイベントの模様は、http://www.go-livewire.com/archive0008.html のアーカイブページに纏めてあるので、会場に来れなかったファンの皆さんは、是非御覧ください(投げ銭もよろしくね(笑))

 


 

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