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『東西ミステリーベスト100』(2012年版)は、実は恐るべき革命の書なのだ!

東西ミステリベスト100


【会場】Live Wire 「ビリビリ酒場」新宿(←地図はこちらをクリック)
  東京都新宿区 新宿5丁目11-23 八千代ビル2F
  ・都営新宿線「新宿3丁目」駅 C6~8出口から徒歩5分

  ・丸ノ内線・副都心線「新宿3丁目」駅 B2出口から徒歩8分

  ※Live Wire専用ホームグラウンドです。

【開場】18:30〜 【開演】19:30〜
【出演】永嶋俊一郎(編集者)、香山二三郎(コラムニスト)杉江松恋(真冬の読書家)
【入場料】前売り¥1500- (懇親会参加の方は+2500円) 当日券:500円up
※終演後、出演者を交えてフリードリンク、フリーフードの懇親会を開催予定です。参加希望の方は、購買画面でオプションの「懇親会」の項目を「参加する」に変更してお申し込みください。懇親会参加者には来場時にウェルカムのワンドリンクをサービス。
※懇親会参加予定のないお客様は、イベント中の飲食用に当日別途ドリンク&フードクーポン1000円(2枚相当)をお買い上げください。
購入ボタン←チケットご購入の方はこのバナーをクリックしてください。

 毎年、年末になるとミステリー畑には「祭り」の空気が蔓延する。
 いわゆるその年の「ベスト10」が出揃い、書店店頭がミステリー本に溢れかえる光景は、既に皆様お馴染みのものだろう。

 しかし、年間ベストには大きな陥穽がある。
 「今年一年」という期間の縛りだ。

 同じ期間限定システムを取る新人賞や文学賞などの例を見ればわかることだが、一位に選出された作品を並べていくと、同じ「◯◯賞受賞作」の肩書きがついていても、かなり出来不出来があるなと感じることはないだろうか?
 身も蓋もないことを言ってしまえば、不作の年のトップ作(文学賞で言えば受賞作)選出は、窮余の策でしかない。「今年は、他にないから仕方ないよね」で無理くり選んだ「一番」を、豊作の年のトップ10と並べたら、圏外ということも十分あり得るのである。結局通年選出というシステムは、時々の状況に左右される「相対評価」であって、「絶対評価」ではないのだ。
 にも関わらず、「ベスト10」入りした作品は、それをフックに部数を伸ばし、ほぼ自動的に「名作」の肩書きを得る。『週刊文春ミステリーベスト10』が35年、『このミス』が25年。その権威や信頼度は今や絶大だ。日本のミステリーにおける、「名作鑑定機関」として揺るぎのない地位を築いている。

 世界最初のミステリー小説と言われる、エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」が発表されたのが1841年。ミステリ170年の歴史の中で「その作品」はどこに位置するのか? なにより、読者にとって「心底面白い」オールタイム・ベストなのか? という問いがどうしても残ってしまう。

 昨年、Live Wireでは「23年目の発売日に考える『このミステリーがすごい!』のどこがすごいか?」 (2011年12月10日)を開催し、そうしたベスト10システムの陥穽と問題点を考えてみた。ゲストの茶木則夫さん(「このミス」の企画者)が発した「ベスト10なんかさぁ、最初はただの遊びだったんだから。もう止めちゃえばいいんだよぉ!」という渾身の絶叫が、未だに耳に残っているような気もする。

 さて、その辺りの事情を踏まえていただいて、本題である。
 昨年の「このミス」イベントの第二部「翻訳ミステリー担当編集者座談会」に参加していた、文藝春秋の永嶋俊一郎氏が、この「170年間ベスト問題」に対しこんな挑戦的な回答を出してきた。
 

 『東西ミステリーベスト100』――。
  いまから27年前の1985年に「週刊文春」が大アンケートを敢行して発表された日本最大のオールタイム・ベスト・ミステリ選定企画。海外ミステリベスト100、国内ミステリベスト100が、週刊文春で2号にわたって発表され、翌1986年に文春文庫として刊行されました。

  瀬戸川猛資氏やデビュー前の北村薫氏、折原一氏などが執筆に参加、海外国内合計200の傑作ミステリが熱のこもった「あらすじ」と解説文で紹介された、これは名作ミステリのガイドブックの決定版と言えるものでした。現在の日本のミステリ・シーンを支えるひとたちの多くが、十代のときに『東西ミステリーベスト100』を片手に書店をまわり、ページにチェックを入れながら、ミステリ通になっていたと告白しています。

 しかし――。
  あの頃はまだ「新本格ミステリ」は登場しておらず、「サイコ・サスペンス」も「リーガル・サスペンス」もなく、「日常の謎」も存在していなければ、「ノワール」もありませんでした。
 
  27年を経た今、新たな『東西ミステリーベスト100』を編もう、という計画がスタ
ート。ふたたび大アンケートをおこない、21世紀版の『東西ミステリーベスト100』
が完成しました。
 400ページ超の紙数を埋めるのは100%ミステリの紹介のみ。
  第一線のミステリ評論家たちが覆面で執筆、持てる技量を注ぎ込んだ「あらすじ」と解題は、86年版に劣らぬ熱さとパワーをもってミステリ入門者の心を奪い、ミステリ通の記憶を起爆します。
 
この本に関わったひとびとはみな、かつて85-86年版によって、ミステリの昂奮を知
り、ミステリを深く愛するようになったのでした。その恩返しのために、という思いが、
ここに結実しています。

 果たして新本格ミステリはどこまで上位に食い込むのか?
 1位の定番『Yの悲劇』の牙城は崩せるのか?
 
 ベスト1からベスト100まで、トータル202作。
 駄作一切なしのブックガイドがここに完成しました。
 これからミステリを読んでみたいという方も、ミステリなら大体読んだよという方も、全ページを舐めるように読んで、まだ見ぬ名作たちと出会っていただけると幸いです。
 
 死ぬまで使えるブックガイド。さあ、チェック用の赤鉛筆のご準備を。

(永嶋俊一郎)

 
 このむせ返るような熱気と確信を見よ、と言いたい。

 『 東西ミステリーベスト100(2012年版)』こそ、「年間ベスト10」という業界権威に対して、骨の髄からのミステリ者達が放つ渾身のカウンターパンチだという宣言である。発刊時期はもちろんのこと、「死ぬまで使えるブックガイド 」というさりげない表現には、年間ベストの刹那性に対する鋭い刃が秘められていると僕は読んだ。

 まさに、確信犯的犯行としか言いようがない。
 本来コンサバティブな存在であるはずの「ジャンル名作ガイド」というフォーマットを武器に、ミステリ読者の根源的な「初心」を駆動力にして、祝祭のパレードに向けて放つ一発の黒い凶弾なのだ。
 
 確信犯編集者と、その共犯であるライター達が集う今回のライブ版トーク。
 一見なんの変哲もない一冊のブックガイドを、強靭な革命の書に読み変える暗号キーが、この場で語られることになるだろう。
 一斉蜂起の参加者を求む! 

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